スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

オンリー記念小話

オンリー参加された皆様お疲れ様でしたー。私は直参出来なかったんですが、賑わってたと売り子ちゃんに聞いて歯軋りですw行きたかったなぁ…。また機会があれば今度こそ直参したいです。

新刊・既刊共に手に取って下さった皆様、ありがとうございました!拙い本ですが、気に入って頂けたら嬉しい限りです。まだまだ賢木センセイ本を出して行きたいと思います。また覗いて頂ければ幸いです。


そんな訳で追記で今回配布した紫穂×賢木(にょ)な性別逆転小説の続き…と言うかちょっぴりだけ色気プラスな小話を載せておきます。オンリー、ありがとうございました!






『逃がしてあげない』


「ねえセンセイ」
「ん?なにー」

 皆本が作ったホットケーキに夢中の賢木に、紫穂は声を掛ける。それに対する賢木の返事は案の定上の空で、彼女の意識が目の前のホットケーキにしか行っていない事が見て取れた。

「美味しい?」
「すっげうまい~」

 今度は語尾にハートマークが付きそうな勢いで返事が返り、紫穂はくすりと笑みを零した。

「なに?」
「別に」
「嘘。絶対なんか思ってる」
「そう?」
「そう!」

 ぷっと頬を膨らませて、賢木は紫穂を上目遣いに見詰める。どうやら最初の一枚を食べ終わり、次のが焼けるまでの間は紫穂の相手をしようとでも思ったのだろう。

「なんで嘘って分かるの」
「え?」
「だから、僕が言ってる事が嘘だって、なんで分かるの?」
「そんなの決まってるじゃん!」
「うん。だからなに?」
「女の勘!」

 そう言うと賢木は、どうだと言わんばかりに胸を張る。その様子が実に自慢げで、紫穂ははあと息を吐いた。

「センセイって、ある意味凄いよね」
「でしょ」
「なにをどうすれば、そこまで自信たっぷりになれるのか、教えて欲しいよ」
「あ、またバカにして!」
「バカにしてないよ、呆れてるだけ」
「むうーっ」

 賢木はますます頬を膨らませる。そんな顔も可愛いなと、紫穂は心の中で呟いた。
 
 とても皆本より年上の、大人の女性の対応ではない。よく笑い、よく怒り。時には本気で拗ねたりする。けれど、本当の賢木は紫穂にも透視めない。透視ませてくれない。それは賢木の重ねてきた年月や経験が、彼女を構築しているからなのだろう。

 超度でいえば、紫穂の方が高い、けれど賢木にはそれを補うものがたくさんある。悔しいけれど、その差はまだまだ埋まりそうにはない。

「ねえ、センセイ」
「………なに」

 賢木の返事は、そっけない。どうやら拗ねてしまったらしいと、紫穂は苦笑する。

「センセイの女の勘って、どの辺まで正確?」
「どの辺って……うーん、まあ紫穂の事とかなら、結構正確かもよ」
「え?」
「だって、どんだけあんたら見てきたと思ってんのよ。こーんなちっさい時から傍にいるんだもん。分かんないと嘘でしょ」

 ね、と賢木が笑う。途端、紫穂の顔がぼっと赤く染まった。

「紫穂?」
「なっ、なんでもないからっ」

 赤くなった頬を隠すように、紫穂は賢木から顔を逸らした。

『あーもーっ!反則だっ!反則っ』
 
 あんな顔であんな言葉。賢木は何の気なしにいっているだろう言葉でも、紫穂には殺し文句と一緒だ。しかもあんな綺麗な笑顔と共に言われれば、それは紫穂の胸にとすんと突き刺さった。

「紫穂?どうかした?」
「………」
「おーい紫穂ー?」

 暢気に紫穂の名を繰り返す賢木に、ちらりと視線を流す。視線の先の賢木は、本気で不思議そうに小首を傾げていた。

「ああもう!」
「紫穂?」

 勢い良く立ち上がれば、座っていた椅子がガタンと大きな音を立てる。その勢いのまま賢木の横まで進んで、紫穂はぐいと顔を寄せた。

 上から覆い被さるように顔を寄せ、紫穂の唇がゆっくりと賢木へと降りてくる。それはそっと賢木の唇に触れて、すぐに離れていった。

「何時までも子供のままじゃないから!」

 それだけを言うと、紫穂はばたばたと音を立てて足早に去っていく。その音が聞こえたのか、キッチンからひょいと皆本が顔を出した。

「今の紫穂か?」
「………」
「賢木?どうしたお前」

 顔が真っ赤だぞと、皆本が告げる。その言葉に弾かれたように、賢木はがばりとテーブルに突っ伏した。

「さっ賢木?」
「なんでもないからっ」

 さっきの紫穂と同じ事を叫びながら、賢木は顔を上げられなかった。かっかっと熱い頬は、きっと皆本に言われたようにまだ赤い。それがなんとも恥ずかしくて、賢木は顔を伏せたままぐるぐると思考を巡らせていた。

『こっ子供の癖にっ』

 自分に口付けて去って行った紫穂に悪態をつく。

『あんなのやり逃げじゃん!』

 やるだけやって。
 言うだけ言って。
 紫穂はさっさと行ってしまった。けれど賢木がぐるぐるしているのは、そんな事ではなかった。

『全っ然嫌じゃないとか……私ダメじゃん!』

 びっくりはした。けれど時間が経てば経つほど、賢木の中のむずむずとした思いは強くなっていく。それがなにかは考えない。まだ、考えたくはなかった。






☆取り敢えずちゅーまで進めてみた。あれ?なんだこのラブコメwきっとこの後、皆本に色々心配されてキレ気味にホットケーキをやけ食いしますwまだまだつづくー 
 


 
スポンサーサイト

コメントの投稿

Secre

プロフィール

のゆきち

Author:のゆきち
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。